倉田禎夫さん(学徒出陣)

昭和20年5月 東京の麻布中学校で学徒出陣の特別甲種幹部候補生の試験を受け、合格した。合格から2ヶ月後、出兵。

兵隊になるのは、恐いとか言ってられない時代、嫌だろうがなんだろうが連れていかれた。逆らうなんてことは到底できるわけはなく、絶対的だった。
世の中が今とは全く違っているのだ。
天皇陛下のため死にに行く、ただ、それだけのことだった。

入隊で家を出る時は、もう二度と家には生きて帰ってこれないと思っていた。
戦争中は、死ぬのが当たり前で、世相も180度違っていた。

見送りの時、母親は、今生の別れと涙を流し台所に駆け込んでいき息子を送り出せなかった。母親というものは、そんなものなのかもしれない。

世の中、麻酔をかけられていたんだ!

カテゴリー 戦争体験タグ , ,

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。